| オーバーハルプシュタインの谷Oberhalbsteinに点在する山村でも結構、奥のほうに位置するムレンシュMulegnsという集落です。標高は1461mで、この辺りから、だんだん上りがきつくなってきます。さらに上のビヴィオ村Bivio(標高1799m)まで上ると森林限界を超えて本格的なユリア峠Julierpass/P.dal
Gügliaの峠道に差し掛かります。 この辺りの村々のご老人は、今なおレト・ロマン語Rheto-Romance(インド・ヨーロッパ語族のイタリック語派に属するロマンス語の下位グループ。)のひとつであるロマンシュ語Rumantschaを母語としています。発音はイタリア語に近く、語彙はフランス語、そして語派が異なるドイツ語の影響も色濃く受けていて、さらに谷ごとに方言も異なるそうです。私もよくわからないので、スイス専門家の方に読み方を教えてもらいました。このロマンシュ語は、同じレト・ロマン語である北東イタリアのフリウリ語Friulianやラディン語(ドロミテ語)と比べて話者が非常に少ないのも特徴だそうです。話者が3万人弱とか。つまり、あと10年たって、今生きているおじいちゃんおばあちゃんがクタバッタラ消えるということですよね。まさに風前の灯。 まぁ、このホームページのタイトル「Failte」のスコットランド・ゲール語Scottish Gaelicしかり、世界中のほとんどの言語は危機言語で、あと数世代でほとんど消滅するってよく云われますから珍しいことではないのかもしれませんが、各国政府やユネスコの力で、なんとか後世に残していって欲しいものです。個人的に、エスニック・マイノリティーズな地域に魅力を感じていて、そういったわけで2002年のスイスの旅は、観光地としてはマイナーではありますが、エスニック・マイノリティーが多く住むミッテルビュンデンMittelbuendenを選択しました。 |
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